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エニグマ~成功への閃き

From:森兼

1931年。ポーランド。
この国は第一次世界大戦の結果、アメリカやイギリスの承認を得て
ようやく独立を果たすことに成功していた。

しかし、それは西をドイツ、東をロシア(ソ連)
という大国に囲まれ非常に危うい状況の中
かろうじて独立を保っているような状態だった。

ポーランドは第一次大戦の戦後処理で、
もともとドイツとロシアの領土だったところに成立した国。
しかし、そのことはドイツ国民からの怒り招いていた。

そして、当時、史上最強の暗号機エニグマによって
世界一安全な通信手段を確立したドイツは
その能力を存分に活用し、来るべき戦争に備えていた。

ドイツに敵対するイギリス、フランス、アメリカなどの
大勢の暗号解読者がエニグマに挑んだが
鉄壁の暗号は破ることができない。

ついにアメリカやフランスはさじを投げてしまう。

何せ戦争に勝った彼らにとっては
当時のドイツは翼をもがれた鳥と同じ。
そこまで努力してドイツの暗号を解読する必要などなかったのだ。

しかし、ポーランドだけは事情が違う。

西からはドイツ、東からはソ連に
その領土を脅かされていた。

ドイツの脅威を肌で感じていた彼らが
自国の安全を担保するには何としてでも
ドイツの機密情報を手に入れる必要があったのだ。

そして彼らはエニグマを解読するため、
エニグマの暗号解読チームを組織する。

このチームの23歳の数学者
レイエフスキはそんな絶望的な状況の中、
暗号の解読に取り組むことになる。

幸い、ドイツの裏切り者のおかげで、
エニグマの設計と運用ルールはだいたい判明していた。

しかし、それだけではエニグマを解読することはできない。
問題は1兆の1万倍、一京通りにも及ぶ
暗号化のパターンだった。

エニグマのシステムは一見すると完璧だ。
どこから見ても穴はない。

1京通りのパターンを総当たり式にチェックしていては
宇宙の寿命よりも長い時間がかかってしまう。
エニグマは正攻法ではどうあっても破れないのだ。

そこでレイエフスキは
エニグマを攻撃するにあたって
運用面での弱点を突く戦略を採る。

暗号解読はクロスワードパズルに似ている。
あるキーワードが判明すると、他の部分も芋づる式に
判明するような特徴がある。

そして、暗号の解読でとっかかりとなるのはパターンだ。
パターンを見つけ出すことが解読の鍵となる。

来る日も来る日もエニグマの暗号と戦い続けた
レイエフスキはある日突然、
あるパターンに気付くことになる。

それは普通に考えると全く意味のないパターンだったが
彼はそこにある種の法則性を見出した。

そして、レイエフスキはそれから一年にもわたって
毎日毎日そのパターンを一覧表に記録することで解読の手掛かりにし、
そしてとうとう無敵のエニグマを解読することに成功する。

さらにレイエフスキはより効率的に暗号を解読するため、
解読作業を機械化した暗号解読機をも開発してしまう。

レイエフスキの快挙のおかげで
最強の暗号システム・エニグマはもはや
ポーランドの脅威ではなくなったのだった。

レイエフスキが無敵のエニグマ暗号を
解読することに成功したのは
ある日突然頭に浮かんだ”閃き”のおかげだろう。

しかし、これは彼が
毎日毎日エニグマの解読を頭の中に
思い描いていたからに他ならない。

これは僕たちにとっても同じで”閃き”というのは
何もないところからある日突然生まれる
という類のものではない。

成功には閃きが必要だが
それは毎日そのことに頭を振り向けているからこそ
訪れる果実と言える。

そして、その閃きを実践する行動こそが
成功に繋がる道だろう。

レイエフスキは自分の閃きの正しさを証明するために
ドイツの暗号を来る日も来る日も検証し、
それを一覧表に記録するという退屈な作業を実践した。

閃きを得て、それを実践すること。
成功とはそれができる人のところに訪れる。

ーマーケティング・ディレクター 森兼

PS.
もし、成功するための閃きを得るように
自分自身をプログラムするなら、
12週間プログラムが助けになるでしょう。
http://www.drmaltz.jp/zrl/new/ogawa_story.php?mag=Psycho20090327-2

PPS.
見事にエニグマを解読したレイエフスキだったが
1939年、ドイツはエニグマを改良し
その暗号をさらに強化する。

改良型のエニグマに挑んだレイエフスキだったが
さすがにこれには手も足も出なかった。

ドイツ総統・ヒトラーによる
反ポーランド発言は日に日に過激になり
もはや、ドイツとの戦闘は避けられない状況になっていた。

戦争が始まれば戦力に劣るポーランドが不利なのは誰の目にも明らかで
ポーランドにはもはや暗号を解読するだけの
時間も資源も残されていないのだった。

そして、彼らはイギリスとフランスに
エニグマの解読技術と暗号解読機を提供し、
最後の望みを託す。

しかしそれも空しく、1939年9月1日。
ナチス・ドイツによるポーランド侵攻が始まり
第二次世界大戦の幕は上がってしまうのだった。

改良されたエニグマの解読は
イギリスの暗号解読者たちに引き継がれることになる。
(つづく)


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2件のコメント
  1. かげやま |
  2. ピート |
  
 
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