鳥から学んだ子供の育て方
from 杉本
家族で、サンフランシスコの郊外に、
住んでいた時のことです。
毎朝、家の裏庭に、
くちばしだけが黄色い、
黒い鳥がやって来て、
芝生や菜園を、ぴょんぴょん跳びながら、
えさを探します。
そして、突然立ち止まり、
地面を、じっと見つめながら、
耳を澄ませて、何かに聴き入っているような、
仕草をするのです。
いきなり、トントントンと、
何度か、くちばしで、
土をつついたと思うやいなや、
土の中から、ミミズを引っぱり出しました。
目では、見えるはずがないのに、
そこにミミズがいることが、
どうやって分かるのでしょうか。
恐らく、何度も失敗を繰り返して、
経験を積んだのでしょう。
最初から、ミミズ獲りが上手だったなんてことは、
なかったと思います。
ある朝、同じ種類の鳥が、
親子連れで、来ているのを見つけました。
窓ガラス越しに、静かに見ていますと、
親鳥がミミズを、土の中から引っ張り出し、
小鳥はそれをほしがり、
一生懸命親鳥に、せっついています。
しかし、親鳥は、
ミミズを小鳥にはあげず、
自分でさっさと、食べてしまいます。
何と薄情な親なんだと、
憤慨しながらも、
ずっと見ていました。
でも何度も虫を獲っては、小鳥がほしがり、
それをやらずに、自分で食べてしまいます。
とうとう小鳥は、薄情な親鳥に愛想を尽かし、
自分で虫を探し始めました。
何度も、何度も失敗しています。
何十回目でしょうか、
とうとう土の中のミミズを
うまく掘り出すことができました。
「やったあ〜!」と、
私は、思わず叫んでいました。
そのとき、ハッと気がついたのです。
親鳥は、一生小鳥に、
えさをあげ続けるわけにはいきません。
ですから、えさの獲り方を見せて、
自分で獲れるよう、教えていたのではないかと。
小鳥に、自立するよう導いていたのです。
何と立派な親でしょうか。
(それまで、薄情な親だとけなしていたくせに・・・)
大げさなようですが、
今でも私は、そのときに感じた衝撃を、
忘れません。
自分も、あの親鳥のようになろうと決意した、
あの日のことを。
育自コンサルタント
−自分を育てるお手伝い−
杉本恵洋(すぎもと しげひろ)
P.S
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興味深く読みました。米国では、鳥もいわゆるアングロサクソン流なのですね。私は反対のものを見ました。ひとつは北海道の海鳥の無数の生息で有名な島、そこでは、雛のえさをとりに親鳥は朝から出かけ深く海中に潜り魚を捕らえて、巣にいる雛に与え、また海に潜る。巣は地中1メートルくらいの穴の奥にある。
またイツの友人からもらったつばめの写真は、雛がみな口をあけて親の運んでくるえさをもらっている。親は雛にえさを与えると直ちにまたえさを求めて巣を飛び立つ、これの繰り返し。(日本人的?)
さらに面白いのは北海道のその島のウミネコの行動、えさを捉えて帰ってくる鳥の巣の入り口でそれを待ち構え、肴を奪う。親鳥は散々苦労して雛のため持ち帰った魚を自分の巣の入り口で奪われてしまう。哀れです。
■【子の姿が…親の姿?逆に、親の姿が…子の姿?】と、言われます様に、眼に見えない“モノ”が、見えるのが「親子関係」なのでしょうか…??他人の子を見ますと、その親の姿が、大体見えますから、【親の責任】は、しつけ、道徳、教育…etcは、全て【親自身の姿】でもあるのでは?ないのでしょうか??いつか、私も“里子”を、もらい受け様と思います。…が?「育てる責任」は、「自分の責任の姿」でもあります~~ョネ!!今!更に身をひきしめ、私自身も勉強中ですが…??今日の「杉本さんの言葉」から、子供の教育に関しまして、改めて事の現状が浮き彫りに…多々考えさせられましたが~~~?最後に…【親離れ…子離れ】この事は、更に「人格を磨く」上では、必要かと思います。…が?
感動しました。私は、子育て、3人しました、があの親鳥のように子供を思って
育てたつもりが、反対の結果になりました。どうしてなのか?
解りませんでしたが、今やっと理解できました。
子供達にあまり手をかけすぎていた事を!
仕事で、子供に手をかける時間がなく、結果を急ぐ事ばかり、してきたように
おもいます!
親の役割を果たしている立派な鳥ですね。教育の1つの形として参考にさせてもらいます。
小学校の教員をしている者です。 「鳥から学んだ子供の育て方」というお話、大変感動しました。 その通りだと思います。 現代の親さんがつい見落としてしまいがちな、親としての大事な知恵 が凝縮されていると思いました。 実は、今学校で学校と家庭の連携のツールとして、ブログ形式のホーム ページを立ち上げています。 親学のヒントとして、是非学校のホームページで先生のこのお話を紹介 したいのですが、よろしいでしょうか。
小学校の教員をしている者です。
「鳥から学んだ子供の育て方」というお話、大変感動しました。
その通りだと思います。
現代の親さんがつい見落としてしまいがちな、親としての大事な知恵
が凝縮されていると思いました。
実は、今学校で学校と家庭の連携のツールとして、ブログ形式のホーム
ページを立ち上げています。
親学のヒントとして、是非学校のホームページで先生のこのお話を紹介
したいのですが、よろしいでしょうか。