「うつは人生のバランスを取り戻すためのチャンス」
from杉本
「2ヶ月も給料が
振り込まれていないのですが、
調べてもらえませんか?」
「2ヶ月ぐらい、
給料なしでも暮らせないのか?」
随分以前のことですが、
私は、アメリカの企業に直接雇われ、
日本の販売代理店を管理する責任者を
していたことがありました。
国内、国外を含めて、出張ばかりで、
家族の元にはあまり帰れない日々が
続いていましたが、
給与も破格で、
とっても、充実した毎日でした。
ところが、何かの手違いで、
給与が2ヶ月間、アメリカから
振り込まれなかったので、
本社に出張したついでに、
上司の副社長に尋ねたら、
逆に怒られたのです。
それで私も、
「そうじゃなくて、一言、謝りの言葉が
あってもいいんじゃないですか?」
と、思わず詰め寄ってしまいました。
その年の暮れ、私は、
その副社長から解雇通知を
受け取ったのです。
とっても落ち込みました。
今までの成功を、全部失ったような
気になったからです。
落ち込んだ人に対して、
こういう言葉があります。
「成功を収めた人々は、
貴重な犠牲を払って、
そこまでたどり着いたのである。
犠牲にしたのは、例えば
家族関係とか友情かもしれない。
自分で設定したゴールに飛び込むや否や、
ふいに自分が見捨ててきたものの尊さに
気づいて、うつになる。
この時味わううつは、
人生のバランスを取り戻すための、
絶好のチャンスである」
(『ようこそ鬱へ』
フレデリック・フラック、
アメリカの精神科医)
もし、今あなたの心が
とても落ち込んでいるのなら、
それまでの好調なときの反動が
来ているのかも知れません。
フレデリック・フラックが言ったように、
あなたが成功しているときに、
何かを犠牲にして来なかったかを
考えてみるときかも知れません。
今まで、あなたの目に
留まっていなかったことで、
実はあなたにとって大切なことを、
発見することでしょう。
私は、解雇された時、
国内外の出張がなくなったので、
家族はとても喜びました。
家族一人一人と、
貴重な時間を過ごすことができました。
そのことで、次の仕事は、
「家族一番、仕事二番」を基準にして、
選ぶようにしました。
私は、見落としていた、
大切な宝物を再発見
することができたのです。
あなたは、何か大切なことを犠牲にして、
今の生活を続けていませんか?
育自コンサルタント
−自分を育てるお手伝い−
杉本恵洋(すぎもと しげひろ)
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本ブログの主題からすれば前ふりではありますが、給与が振り込まれないことへのクレームが解雇につながるとすれば、その会社の役職者選定の基準もその程度ということでしょうか。
そんなところで評価が決まるとしたら、解雇されて幸せになるのも分かる気がします。
>「家族一番、仕事二番」を基準にして、選ぶようにしました。
自分の最近の行動の中で、この通りに考えていたはずなのが、ちょっと違う気がしています。
それが、今の自分の行動の中での違和感のように思えてきました。
自分の基準を見失わないようにしたいと思います。